長倉洋海・谷川俊太郎「小さなかがやき」偕成社
2014/10/16(Thu) Category : 書評
フォトジャーナリストの長倉洋海さんを私が知ったのは、私の記憶が確かであれば、学生時代に、わが友、フジタの下宿に長倉洋海さんの本があったからだと思われます。いやー、この本はよい!長倉洋海さんが紛争地帯あるいは辺境地帯で取材をされて写真におさめた世界の子どもたちの写真にあわせて、谷川俊太郎さんが詩をつけている本です。大昔、わが「兄貴」、井上亮さんと酒を飲んでいて、たしかスリランカだったと思いますが、あのような子どもたちの瞳のかがやきは、いまの現代日本社会の子どもたちにはない、といった話を教えていただきましたが、そんなことを思い出しました。ただ、日本でも、土門拳さんの写真のなかの、古き良き日本の子どもたちの表情は、この長倉洋海さんの写真のなかの世界の子どもたちとどこか通底しているように思います。そうそう、この本に載っている谷川俊太郎さんの詩は、どれもよく、おもわず、私の赤青鉛筆で線をいっぱい引いてしまいました。線を引いた箇所を少しだけ引用しますと、
でも私はひとりです
私という人間はひとりきりです
あなたがひとりきりなのと同じように
もうひとつだけ、引用しますと、
しあわせはふしあわせをやしないとして
はなひらく
どんなよろこびのふかいうみにも
ひとつぶのなみだがとけていないということはない
やはり、もうひとつだけ、引用しますと、
わたしたちのかなしみを
あなどらないでください
わたしたちはあなたのように
つかれてはいないから
かなしみはあたらしい
よろこびもいかりも
わたしたちのこころを
あなたとおなじと
おもわないでください
最初に引用したものは、この本での初出で、以下のふたつは、すでに初出があります。
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でも私はひとりです
私という人間はひとりきりです
あなたがひとりきりなのと同じように
もうひとつだけ、引用しますと、
しあわせはふしあわせをやしないとして
はなひらく
どんなよろこびのふかいうみにも
ひとつぶのなみだがとけていないということはない
やはり、もうひとつだけ、引用しますと、
わたしたちのかなしみを
あなどらないでください
わたしたちはあなたのように
つかれてはいないから
かなしみはあたらしい
よろこびもいかりも
わたしたちのこころを
あなたとおなじと
おもわないでください
最初に引用したものは、この本での初出で、以下のふたつは、すでに初出があります。
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